冒険王 横尾忠則

冒険王 横尾忠則

世田谷美術館で開催中の横尾忠則展に行ってきました。

 

ココの美術館に来たのはいつ以来だろう?
ジュリアン・シュナーベルの個展以来か?

 

横尾忠則。相変わらずですね。
パワーだけは凄い。でも80年代後半「画家宣言」して以来の作品ってなんなんでしょうか?
今回の展覧会でも油彩やアクリルで描かれた大作がたくさん展示されていましたが、その本物の作品からは何も感じられません。
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最初の展示してはルソーの作品を模して横尾自身の感性で描き直したような小品はさすがに、イメージが面白く良かったのですが、次の部屋からの作品はどうなんだろう?

 

で、一変するのが60年代のデザイナー時代のスケッチや原画。
これはすごい。土着的なイメージで60年代デザイン界でのスパースター。
中には国際ビエンナーレなどで大賞を受賞したものも。(この作品ではありませんが)
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たしかにこれは天才的な才能です。アートもデザインも関係なくこれなら世界が納得する訳です。
そして雑誌の切り抜きをコラージュしてイメージの世界を作り上げた作品も小さいけど凄い。

 

作家本人は同じ事をやってるつもりなんでしょうが、キャンバスに描かれた作品は良くないですね。
これがイラストの原画というのであれば構わないのですが、どうして作品としての力を持たないのか?
多分彼の描いたものは一度違うフィルターを通さないと力を持たないのではないか?

 

画集は良かったので買いましたが、うっかりすると画集の小さな図版の方が、大きな原画よりよほど好きです。
大きな作品では、筆致や絵の具の強烈な色に邪魔されて、作家の伝えたいイメージが伝わってこないのじゃないないか?
本当に不思議だ。

 

 

しかし、2008年の作品にはすこし希望をみいだせたので、これから良くなるのかもしれません。