ハーブ&ドロシー

ハーブ&ドロシー

ナショナルギャラリーに4000点あまりのアート作品を寄贈したのは、NYのアパートで慎ましく暮らす公務員のカップルだった……。現代のおとぎ話とでも言うべき驚きの物語を温かくおもしろく描いて国際的に高い評価を得てきたドキュメンタリーが、ついに日本で公開される。
その選考試写会を見に国立博物館に行って参りました。

 

ハーブ&ドロシー・ボーゲル夫妻は、結婚直後1960年代から現代アートのコレクションをはじめます。夫のハーブは郵便局員、妻のドロシーは図書館司書。住まいはマンハッタンの小さなアパート。ハーブの給料を作品購入にあて生活費はドロシーの給料で賄います。
作品を買う基準はふたつ。?自分たちの収入に見合ったもの、アパートに入る大きさのもの。ハーブ&ドロシー・ボーゲル夫妻は、結婚直後1960年代から現代アートのコレクションをはじめます。夫のハーブは郵便局員、妻のドロシーは図書館司書。住まいはマンハッタンの小さなアパート。ハーブの給料を作品購入にあて生活費はドロシーの給料で賄います。
作品を買う基準はふたつ。?自分たちの収入に見合ったもの、アパートに入る大きさのもの。
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ドキュメンタリー映画なのですが、とにかく映画の中の彼らは幸せそうです。お金がないので当時評価の定まってなかったミニマルアートやコンセプチュアルアートの作品を中心にコレクションがはじまり、直接アーティストのアトリエを訪問して全作品を見てから好きなものを数点譲って貰ってようです。
その中には当然後に有名になる作家も多数おり、クリストやリチャード・タトル、チャック・クロス、ロバートマン・ゴールドなども映画の中で語っております。

 

監督は佐々木芽生さんでもちろん今回の作品が初監督です。今までアートにも映画にも特に興味はなかったらしいのですが、二人の生き方に衝撃をうけ、他の人に伝えずにはいられなかったのでしょうね。この映画はドキュメンタリーですが、ここの出来事をどうやって伝えるかが難しかったのでしょね。資金面でも精神面でも大変苦労されたと思います。
それでもあえて言わせて貰えば映画を見終わったあとの感動がいまいちでした。
それがなぜなのかは、もう少し時間をおいて自分なりに追求してみたいと思いますが、期待値が高すぎただけかもしれません(笑)。

 

普通に考えれば、二人の生き方は確かに凄いし、他人の評価でなく自分の審美眼だけを頼りに自分の好きなことをして結果的に社会に認めさせた功績は凄いことです。もちろん彼らはそんなつもりではなかったようですが。
ひょとして、そんなつもりがなかったことこそが私にとっての不満なのかもしれません。あまりにも浮世離れした、まさに「アートの森の小さな巨人」。まるでファンタジー映画を見てるようなところが不満なのかも?
アート界ってそんなものでなく、もっとドロドロしてるでしょ。というか生きていくこと自体が。
なんかあまりにも綺麗な物語で、表面的なことばかりを追ってるような?そんなところが不満なのかな?

 

ひょっとして、ハーブ&ドロシーのコレクターとしての悩みや葛藤なども少しは映画の中で表現されていたら違ったものになったのかも。
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興行的には日本での成功はかなり厳しいと思われますが、個人的にできる限りの応援をしたいので、読者の皆さん、是非映画館に足を運んでください。
決して見て損はない映画だと思いますし、もちろんアートなんかに興味がなくても全然OKです。
http://www.herbanddorothy.com/jp/

 

映画の中でチャック・クロスから作品を制作するに当たって不要になったエスキース(下絵みたいなもの)を貰ってくるシーンがあるのですが、テープの付いたマス目の下書きもあるような状態のものをきちっと額装して作品として部屋に飾ってるのです。
本当にこの二人はアートが好きなんだなと感じさせました。
そんな小さなシーンの積み重ねが映画の表現につながっていくのかなと思います。次回作にはそんなところも期待します。
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あとほんの数秒ですが、シュナーベルの皿の小さな絵画が出てきます。
おいおいそこも行ったのかよと、この二人に嫉妬してしまいました(笑)