ジュール・ド・バランクール(JULES DE BALINCOURT)

ジュール・ド・バランクール(JULES DE BALINCOURT)

2010年春、六本木森美術館にて「六本木ロジック2010展」をいつものように見ていました。その最後の展示室に彼の作品はありました。

 

ジュール・ド・バランクール(1972年、パリ生まれ)

 

幼少期からアメリカのカリフォルニア州で育ち、現在はニューヨークを拠点に活動をしています。ニューヨークで9.11を体験したことから、その表現には資本主義帝国としてのアメリカへの批判、欧米中心主義や資本主義システム自体への批判的な視線が見受けられます。
絵画を中心に、自由自在な色と線で、日常生活の一場面から、冒険、恋愛、政治、経済、環境、ユートピア思想、さら には精神次元の風景までを縦横無尽に表現してます。キャンパスではなく板に書いた作品が多く、下地処理の効果なども生かしたその絵は、どこか懐かしくほっとしますが、近未来的でもあるし・・・・

 

この作品を見ていると、9.11を境に変わってしまった世界中の価値観について改めて考えざるをえません。

 

ジュール・ド・バランクールは、ベラスケス、フランシスコ・デ・ゴヤ、マネなどが好きだということです。
彼らはその当時の絵画における主題のヒエラルキーやタブーを破り、自分が帰属する社会に対するある種のリアリズムを突き詰めた画家でした。
ド・バランクールも人間社会の描写とともに、ユートピアやコミュニティーへの考察が見受けられます。

 

富の象徴や投資対象としてのアートではありませんが、決して見過ごしてはいけない作家の一人だと思います。

 

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