シンディー・シャーマン

シンディー・シャーマン

急速に発達したネット社会により、誰でもがイメージを引用できるようになり、知らずに行っていることが問題になることもありますが、美術界ではあえてそのことを問題にする運動が1980年頃からあります。

 

シミュレーショニズムは、1980年代のニューヨークを中心に広まった美術運動である。近代芸術の唯一性(アウラ)に反対し、大衆芸術のイメージを、カットアップ、サンプリング、リミックスといった手法を用いてアプロプリエーション(appropriation、盗用)することを特徴とする。
その背景には、ジャン・ボードリヤールが『シミュラークルとシミュレーション』で指摘したように、オリジナルとコピーの区別が消失し、コピーが大量に消費される現代社会の様相がある。 そして、簡単にコピーができる虚しさや寂しさを表現している。

 

代表的な作家としては、映画の一シーンのような情景を演じたセルフ・ポートレイトを撮影したシンディ・シャーマン、ウォーカー・エバンスの写真を複写して自らの作品としたシェリー・レヴィーン、ジェフ・クーンズなどがあげられます。
森村泰昌などもこの範疇の作家です。

 

また、美術評論家の椹木野衣が1991年に著した『シミュレーショニズム ハウス・ミュージックと盗用芸術』における論説が、芸術家などに大きな影響を与えた。

 

今後何度もシミュレーショニズムの作家達を取り上げると思いますが、現代アートにとってこの運動は大事な問題をはらんでると思うからです。

 

今回取り上げるシンディー・シャーマンは1954年ニュージャージー生まれ。 ニューヨーク州立バッファロー校で美術を専攻後、写真に転向しています。
彼女を有名にしたのが1977年から1980年まで室外で制作されたモノクロ写真による“アンタイトルズ・フィルム・スティール"シリーズです。
50年代のハリウッドB級映画の ワンシーンに彼女がマリリン・モンローやソフィア・ローレン などを演じ、出演女優そっくりに扮装して撮影した仮想のスティール映画写真です。

 

その後は、恐怖を表現する作品を制作、扮装もマスクやシリコンを使うなどより大胆にグロテスクになり、映画から離れてジャンキー、フリークス、死体まであらゆるタイプの人物に変身していきます。
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