アンゼルム・キーファー セゾン美術館

アンゼルム・キーファー セゾン美術館

アンゼルム・キーファーの作品を久しぶりに見た。

 

「革命の女達」
14台のスチールベッドが置かれた部屋で再現されていたのは、殉死した歴史上の女性たちの存在だ。

 

まるで、地下の墓場のようなこの部屋で、ベッドは鉛で覆われ、彼女帯が今まで存在したであろうようにベッドは窪み、不在の肉体の痕跡としてその窪みには水が溜まっていたりと、とにかく言葉では表現しきれない悲しみと、ナチスへの怒りなどを感じる。
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この部屋があるだけでもこのセゾン美術館に来る意味はあるだろうと思わせるくらいの衝撃的な作品だ。
しかも私自身何度もこの作品は見てるにも拘らずだ。

 

 

そして場所を移して見えてくるのは、大作「オーストリア皇妃エリザベート」
560×380センチの作品だ。

 

コレにもびっしり鉛が貼りつけられており、女性の髪の毛が中央に・
オーストリア皇妃エリザベートに何があったのか、その歴史的な背景を知らなくても、この異様な雰囲気は見れば感じられる。

 

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ちなみに調べてみました。オーストリア皇妃エリザベート。
ハプスブルク家最後の皇妃として名高いエリザベートであるが、
ドイツのバイエルン王家ヴィッテルスバッハ家傍系に次女として生まれました。

 

王位継承権からは遠く、公務とは無縁の彼女は少女時代、自由闊達に過ごしていたそうです。
姉のヘレーネとオーストリア帝国皇帝フランツ・ヨーゼフとのお見合いの場へ、母と付き添って行ったエリザベートですが、そこでオーストリア帝国皇帝フランツ・ヨーゼフに一目惚れされたようで、皇妃に。

 

そこから運命の歯車は狂っていったようです。
結婚翌年には長女を生むのですが、病死させてしまいます。

 

姑との確執のなかで身長170cm、体重50Kg、ウエスト50cmという
プロポーションを維持していたそうです。

 

そして、このプロポーションを維持する為、相当な無理をします。
また髪の毛は、卵入りコニャックで毎回3時間もかけて手入れしていたそうです。
しかし、年齢にはかないません。エリザベートは若さを失っていくにつれて人前に
顔をさらすのを極端に嫌がったそうです。

 

しかも息子のルドルフは、母から拒絶されていると感じており、サイガは自殺してしまいます。
エリザベート自身もイタリア人アナーキストに刺殺されます。61才の時です。

 

皇妃にさえならなければまた違った運命だったのでしょうが、死ぬまで美にこだわったエリザベートの何をキーファーは表現したかったのかはわかりません。がこの作品からはやはり歴史に翻弄される一人の美しい女性の悲しみを感じ取れます。

 

軽井沢までお越しの際はぜひセゾン美術館まで足を運んでみるのもいいと思います。