マイクロポップの時代 『夏への扉』 松井みどり

マイクロポップの時代『夏への扉』 松井みどり

マイクロポップの時代『夏への扉』という展覧会を水戸芸術館まで見に行ってきました。

 

この展覧会は松井みどりという美術評論家によって企画されています。

 

今、椹木野依とともに一番注目される美術評論家ですね。

 

何度かシンポジウムにも参加し、話を聞きましたが独自の論理を組み立て面白い考えを打ち出しております。

 

今回、彼女がこの展覧会に際して『マイクロポップ宣言』という宣言文を表明しておりますので、一部引用します。

 

 

マイクロポップとは、制度的な倫理や主要なイデオロギーに頼らずに、さまざまなところから集められた断片を統合して、独自の行き方の道筋や美学をつくり出す姿勢を意味している。

それは、主要な文化に対して『マイナー』(周縁的)な位置にある人々の創造性である。

 

主要な文化のなかで機能することを強いられながら、そのための十分な手段を持たない人々は、手に入るものでまにあわせながら、彼らの物質的欠落や社会的に弱い立場を、想像力の遊びによって埋め合わせようとする。

 

 

たしかに今回出品されている作家たちは、その評価も確立されていない新人も選出されてます。

 

ここの作家の作品を鑑賞するという視点ではなく、キュレーター『松井みどり』の理論を表現するための駒としてここの作品を見なくては、この展覧会の意図するところが読み取れません。

それでも、奈良美智、杉戸洋、國方真秀未、タカノ綾、泉太郎などの作家の作品に独自性を見いだせます。

 

今後ますます、美術評論家の企画する展覧かが増えていくものと思われます。

 

作家は自分の考えを『言葉』にして理論武装していかないと、評論家にスターの座を奪われていくんでしょうね。

 

もしくは、きちんと作品を理解できる評論家やキュレーターと組んで行かないと・・・・。

 

『現代美術という知的ゲーム』は普通の人々にはまだ難しすぎます。

 

もっと、アートが身近になるためにも彼らの力が必要なんだと感じさせられた展覧会でした。